はじめに
本投稿では、ショートショート 第22作 「創作詩 ”損己の心” 」を発表します。
私は発達障害や精神障害を持つ子供や妻にどのように接するべきか、随分と悩んできました。今もなお、答えは得られていません。
ただ、「妻子のために役立つ」あるいは「妻子にとって良かろう」との思いから実行したことのほとんどが空回りでした。それどころか、お節介や逆効果となったことも少なくありませんでした。今もなお、自問自答する毎日です。
一方、妻子から話しかけられた時にうんうんと聴いてあげるだけで、たわいもない会話や声かけをするだけで、不思議と家族を包む流れが変わることがあります。
《創作ショートショートのテーマ》
辛い毎日から逃れるために、思考と感情のバランス調整の一環として詩や掌編小説(ショートショート)の創作を始めました。
「発達障害児の世界」と「健常の大人の世界」とが不連続に交錯融合する「奇妙で切ない不条理の世界」が主題です。具体的には、発達障害者・精神障害者・生きづらさを感じている人々・世の中の偏見や差別に苦しんでいる人々が登場する物語です。
携帯電話の画面で詩をご覧の方は、携帯電話を横向きにしていただくと詩の各文が改行しませんので、より読みやすくなります。
本編:損己の心
利己主義は良くないと人はいう。
・利他主義なら良いのか?
・はたしてそれで十分だろうか?
・弱者に利益を分け与える「利他の心」だけではなにか足りない・・・
・弱者から苦難の一部をいただく「損己1の心」ならどうだろうか?
・自己犠牲ではなく・・・
・ヘルパーズハイ2でもない・・・
「寄り添う」とはそういうことかもしれない。
おわり
・脚注1: 「損己」とは利己の反対を意図した造語で、”そんこ” と読む。
・脚注2: 「ヘルパーズハイ」とは、他人にサービスすることにより感謝されることで高い自己満足や幸福感を得ること
参考情報
●【まとめ記事】その他のショートショート(詩または掌編小説)
●【まとめ記事】マメタ家の紹介と近況報告
●【まとめ記事】毎日が辛い当事者へ
●【投稿記事】創作詩:裏山の一夜(動物が家族の苦難を引き受ける)2024年9月14日 投稿
以上
2024年10月2日
香月 融