5〜7月において息子の就学状況や体調に変化がありましたので、それに合わせて家族4人それぞれの日々の生活状況を報告します。
息子 (高3・ADHD+ASD/療育B2) : 「高校復学」と「高認の試験勉強」のダブルスクール
● 精神不安定で緊急入院
2022年4月16日の投稿記事において、息子は復学のプレッシャーと担任教師への不信感から精神不安定となり、休学したことを報告しました。その後、8月の高卒認定を受験するつもりで出願手続きをしていました。
その間は、息子は一時的に体調がよくなったように見えたのですが、高卒認定の受験のプレシャーと自分の将来への不安から突如として精神不安定に陥り、4月22日から心療内科に入院することとなりました。
入院中の息子は勉強へのモーティベーションが上がらず、体調が回復することだけに注力しました。5月後半になって漸く精神的にも落ち着いてきて喜んでいた矢先、問題が発生しました。
息子はコロナのワクチン接種について妻と口論となり、妻との面会のみならず電話・ライン・メールなどの連絡を全て拒否するようになりました。慌てたのは私です。とりあえず、病院で息子と面会して息子の言い分をじっくり聴きました。
妻に対する息子の憤りの原因を要約すると、「妻の一方的な指示命令に息子が反発した」という経緯でした。今回の揉め事は単なる口論というわけにはいかず、完全な確執を生んでしまいました。
やむなく、5月17日以降から息子の着替え・おやつ・お小遣い・筆記用具などを妻に代わって私が病院へ持参することとなりました。ただ、私は息子も妻も責めることなく、淡々とこなしました。
息子はちょっと駄々をこねつつ医師に早急な退院を嘆願して、予定よりも1週間ほど早い5月21日に退院しました。
実は、私自身の心配事は息子よりもむしろ妻の精神状態でした。妻もADHDとASD傾向があり、他人の気持ちや立場を理解することが苦手です。それゆえ、どうしても息子とぶつかることが多いのです。
ただ、妻も息子と娘の発達障害特性への対応への心労から適応障害を発症してうつに陥っていますので、妻を責めることはできません。
そこで、私はこの現状を打破する方法として私ではなく第三者が妻の言い分を聴いてあげることが効果的かもしれないと考え、妻の担当医に手紙(妻と息子の確執の解決に協力してほしい旨)を書きました。
結果的には、これが転機となり、妻は息子に対して少し歩み寄る姿勢を示すようになりました(詳細は別途記事にする予定です)。
● 退院後の生活(休学中の高校に復学+高卒認定の受験勉強のダブルワーク)
息子が退院直後は9時に起床して12時までには就寝という生活のリズムができていましたが、3日も経たないうちに午前中に起床できなくなり、深夜までゴソゴソしているという入院前の生活習慣に戻ってしまいました。
さて、入院中に病院の担当医からのすすめで、息子は休学中の高校に6月から復学する方向となっていました。そして、息子の意思を確認して、復学の手続きをすることしました。
ところが、その手続きが難航して、実質的な復学まで退院時から1カ月以上かかってしまいました。その間は、放課後デイサービスを受けながら、復学のためのウォーミングアップを約1カ月やりながら、高卒認定の受験勉強(試験日は8月4日)も再開しました。
ところが、息子の高卒認定の勉強ははかどりませんでした。発達障害の特性の影響もあり、1日に2時間程度の勉強ができればよい方で、疲れて全く何もできないという日も多々ありました。
そうこうしているうちに、9月に高校のスクーリング(3泊4日の合宿)が決定して、それまでに所定の課題を完了する必要が出てきました。そこで、私は息子と話し合い、とりあえず高校の勉強を優先させることになりました。
ただ、息子の発達障害特性(30時間程度しか集中力が続かない・疲れやすい・携帯ゲームを止めれない・不規則な生活習慣を正せないなど)を考慮すると、「スクーリングに必要な課題を期日までに息子は終わらせることができないかもしれない」という不安がありました。
そこで、息子が勉強でつまづいたときは、妻と私でサポートすることにしました。妻が国語、私は数学・英語・物理を教えました。なお、息子は日本史など社会科目はなんとか自力でできたみたいです。
娘(高2・ASD): 「夜遊び」が激減
● 学業
高校2年生の娘は数学が大の苦手であるにもかかわらず理科系を選択したことを4月16日の投稿記事で報告しましたが、本人は薬学または臨床心理学系の職種に漠然と憧れていると明かしてくれました。
ところが、娘はなかなか勉強に打ち込む気配は全くありませんでした。通信制の高校なので、そのための受験対策や勉強のカリキュラムなどについて指導が十分ではありません。それゆえ、受験競争の厳しさを全く認識できていないようでした。
● 娘が深夜になっても帰宅しない!
そんな状況で娘の夜遊びが深刻化します。4月くらいから娘の帰宅が深夜または翌朝になることがありましたが(4月16日の投稿記事で報告)、5月の連休を境にほぼ常態化しました。
娘から事前連絡がないときやこちらから連絡しても返信がないときは、私は心配で眠れず焦燥感だけが募りました。
娘はASD(自閉スペクトラム症)なので、他人の気持ちがわからないという特性がありますので、娘を責めることはしませんでした。本人曰く、娘は友人とカラオケや深夜営業のマクドナルドで夜間を過ごしているとのことでした。
警察に連絡することも考えたときもありましたが、妻が娘の携帯のGPSを共有しているので娘の居場所が特定できた時は踏みとどまりました。
そんなときでも、私は帰宅した娘に「心配したよ」とだけ声をかけていました。怒りを抑えて冷静に振る舞うことはかなりの忍耐力を要しました。内心はボロボロでしたから。
こんなときでも、妻は平気でした。それどころか、娘が朝帰りしても「別にいいんじゃない」と言って、私のように「娘が心配でしょうがない」という感じは全くありませんでした。
ただ、妻は娘が中学生のときに発症したASDの二次障害(強度行動障害)が原因で、適応障害に至った過去があるので、私は妻に対して反論したり嗜めたりすることをしませんでした。
ところが、娘は反省するどころか、ケロっとしています。性格的にも頑固だから、改める気配は全くありません。
● 奇跡が起こった!
不思議なことに、6月下旬になって、娘の朝帰りがピタリと止みました。「夜遊びしていた友人と喧嘩でもしたのかな」と思っていましたが、そうではありませんでした。
実は、妻が娘に「あなたが夜遊びばかりするから、お父さんが心配しすぎて夜も眠れずかなり憔悴しているよ」と伝えてくれたらしい。
私の言うことはなかなか聞いてくれない娘だったので、妻の一言で回心するとは思っても見ませんでした。妻には感謝しています。
● もう一つの奇跡
娘は10歳くらいまでは「パパ大好き」でしたが、それ以降はだんだんと話してくれなくなりました。特に、娘が不登校だった中学校時代は親子の会話は少なかったと思います。
娘が夜遊びで深夜遅くになっても帰宅したないときは私からショートメールを送信するのですが、返事が返ってこないこともありました。
そんな娘が、上述のとおり夜遊びを控えるようになった頃から、少しずつ娘との会話が増えてきました。どうやら、進路や勉強についても悩んでいるようで、先日は大学進学と専門学校の選択について割と深く話す機会がありました。
ちなみに、娘の赤ちゃん返りの回数も少しづつ減ってきました。昨年度11月から始めたコンビニでのバイトもまだ続いています。これに関しては、本人が「奇跡」と言っています。
もしかしたら、コンビニでのバイト経験が娘にとっての最初の成功体験となって、それが「やればできる」という自信につながったのかもしれませんね。
妻(うつ/障害3級・ADHD+ASDの傾向あり):昼間はほぼ寝たきり → 訪問看護師との会話が癒し!
● 毎日の生活
実は、私の心配事の第一位は子供たちのことではなく、妻の病状です。週に3回のパート(早朝7時から10時までの3時間)と家事以外はだいたいベッドに横になってウゴウゴしていますが、最近の昼間はほぼぐっすりと寝込んでいます。
上述のとおり、5月から深刻化した息子との確執が原因で、妻はかなりストレスを感じていたようです。本人曰く、「何もする気が起こらない」とのことです。
そんな彼女の癒しになっているのが、週2回の訪問看護です。子供たちや私には言えない悩み事も看護師には相談しているみたいです。 別の見方をすれば、妻は子供たちや私にはある意味で心を閉ざしていると言えます。
妻は基本的にほぼ無表情なのですが、訪問看護師さんと会話しているときに、ときどき妻の笑い声が部屋越しに聞こえてくるので、彼女にとって貴重な息抜きになっていると思います。
● 体調
妻は抗うつ薬と睡眠薬を毎日服用して、「10時就寝・翌朝6時起床」にて生活習慣を続けています。
夜12過ぎまで妻の部屋に子供たちがやってきてジュースを飲みながら話をしているので、眠れないときもあるようですが、妻は子供たちの会話に時々加わって割と楽しそうです。
そんなときは、あえて子供たちに「早く寝ろ」と注意せずに、成り行きに任せつつそっとしています。
私(サラリーマン・営業職/定型): 今はちょっとしんどい時期かもね?
● 毎日の生活
私は相変わらず在宅ワーク(通勤は週1回程度)が続いており、マイペースでやっていますが、この5月から7月にかけての3カ月はやや忙しくなってきました。
そんな中、家庭では上述のとおり、息子の「復学と高卒認定の受験勉強」と「妻と息子の確執」などストレスフルな出来事があった反面、娘に起こったちょっといい話(夜遊びがなくなったこと)が混在しており、この3カ月間はちょっと心臓に悪いドキドキ期間でした。
● 気がかりなのは妻
息子にとっては7-8月が踏ん張りどころです。特に高校のスクーリング課題が期日までにできるかどうかで彼の将来が決まるかもしれない。しばらくは、息子から目が離せませんね。
ただ、内心は妻のことがとても気になっています。妻は「息子のスクーリングが終わるまではがんばる!」と言っていますが、どうも体力と気力がついてこない・・・という感じでですね。実際、彼女は以前よりも寝込むことが多くなりました。
参考情報
● 【まとめ記事】マメタ家の紹介と近況報告
● 【まとめ記事】発達障害者の学歴とキャリアの成功事例
● 【まとめ記事】発達障害者(知的障害者も含む)のご家族の学歴とキャリアの成功事例
以上
2022年4月16日
マメタ父さん