⭐️ 記事ボリュームは17,616文字です。長文ですので、好きな項目から読んでください。あるいは、サクッと斜め読みしていただいても結構です。
- はじめに
- お隣さんとそれ以外のご近所さんとはお付き合いの重要性が異なる!
- 「ご近所さんへ笑顔でご挨拶」が基本だが、意外とできない!
- お隣さんへの「さりげない声かけ」は重要!
- 人付き合いが苦手な方はどうすればよいか?
- ご迷惑をかけたら、速攻で謝罪に行く!
- ご近所さんへの迷惑の原因が主に発達障害児にある場合
- ご近所さんへの迷惑の原因が主に発達障害児の保護者(ご家族)にある場合
- スクールガードさん・PTA役員さん・自治会の役員さんと仲良くなろう!
- ご近所さんに仲の良いママさん友達がいるとベター!
- 地元の行事(運動会・お祭り・こども会のイベント等)へ参加するべきか?
- 発達障害児を地元のボランティア活動へ!
- 自力で解決できないほど重大で緊急性のある「不慮の事態」に遭遇したとき、どうすればよいか?
- お隣さんが人間的に難しい方あるいは発達障害への理解が乏しい方のとき、どうするべきか?
- 「騒音対策」のおすすめグッズ
- 参考情報
はじめに
2022年3月12日の投稿記事で、発達障害者家族であることをご近所さんにカミングアウトするべきか? というテーマについて書きました。
その答えの一つとして、「発達障害の特性が原因でご近所さんにご迷惑をかけてしまう可能性が高い場合は、トラブル予防の観点から少なくとも自宅の左右と後方のお隣りさんには発達障害者家族であることを告知した方がよい」と述べました。
それでも、カミングアウトすることは相当の勇気がいることであり、なかなかカミングアウトできないご家族の方も多いと思います。
私自身も一軒家に転居してから、お隣さんに息子の発達障害をカミングアウトするまで2年もの年月がかかっています。
カミングアウトの有無にかかわらず、発達障害者家族はご近所さん(特にお隣さん)とどのようにお付き合いしていくと良い人間関係を構築できるでしょうか?
実は、ご近所さんへのカミングアウトできたとしても、その後のお付き合いはそれなりに苦労があります。というより、それからが本番と言った方がよいかもしれません。
本記事では、私自身の体験談も交えながら、ご近所さんとのお付き合いの事例をご紹介します。
本記事の【結論・要約】は次のとおりです。
● ご近所さんの中でも、特にお隣さんとお向かいさんとは友好的な関係(少なくとも嫌われない程度)が作れるとよい。
● ご近所さんへはこまめにご挨拶しつつ、日常のさりげない会話(発達障害の話題も含む)を通じて人間関係を構築していくと良い。
● お隣さんが発達障害への理解の乏しい方の場合、無理せずに少し距離を持ちながら時間をかけて慣れていこう。
● お隣さんとのトラブルで最も多い事例が騒音です。生活態度や習慣を改めることができればよいですが、無理な場合は防音対策することが現実的な解決策になります。
● 発達障害児とご近所の子供達との喧嘩・暴力・いじめによる怪我や破損などのトラブルは割と多い事例です。程度が軽い場合は双方の話し合いで解決を試みることもできますが、学校を仲介して対処する方が良い結果になることが多いです。
● 発達障害児の保護者において、ご本人に自覚がないままご近所さんにご迷惑をかけている場合があります。
例えば、家庭内での大声・怒鳴り声、挨拶ができない、ゴミ出しの分別・時間・場所についてのルールを守れない、公園や河川の掃除など地域の共同作業に不参加、連絡書類の回覧が滞留、住居周辺が汚いなどです。対処法として、外部の支援機関との交流、メモやカレンダーへの重要事項記入法を紹介します。
● ご近所のスクールガード(特に通学サポート)さん、PTA役員さん、自治会の役員さん、デイサービス機関との交流があると発達障害児の安全確保に役つ。
● 発達障害の我が子が楽しいと感じるのなら、できるだけ地元の行事や子ども会のイベントに参加しよう。子供から高齢者まで多種多様な人との関わりは、発達障害児の社会性の向上に役立つ。
● 自力で解決できないほどの重大且つ緊急の問題が発生した時は、ご近所さんへのご迷惑を気にすることなく警察・消防・救急医療・児童福祉センターなど公共機関に連絡しよう。ご近所さんへは事後にしっかり謝罪すればよい。
本記事で、発達障害者家族の方にオススメする【騒音対策グッズ】は次のとおりです。
● お隣さんに騒音迷惑をかけないための対策 → 防音カーテン(自宅の窓に簡単に設置できる!)
● マンションにお住まいの方で、下の階の住人に騒音迷惑をかけないための対策(子供が走ったり飛び跳ねたりするときのドンドンという音の緩和) → 衝撃吸収防音マット(厚み最大級の20mm)(クッション効果も抜群なので、子供が転んでも安心です!)
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お隣さんとそれ以外のご近所さんとはお付き合いの重要性が異なる!
「ご近所さん」と一口に言っても、その接触の頻度と互いの住宅の距離(例:お隣さん・お向さん・それら以外)によってお付きいの仕方が異なります。基本的には次の4パターンです。
① お隣さん(最も距離が近く、ご迷惑をかけたりトラブルになる可能性が高い)
② 我が子の学校の関係者(通学で同伴する生徒のご家庭、子供のクラスメイトなど友人のご家庭、我が子の学校の先生、PTA役員の方)
③ 地域活動の関係者(自治会の役員の方、お祭りやスポーツなど子ども会の関係者、デイサービスや療育支援などの関係者)
④ 上記①②③以外のご近所さん(自宅からおよそ半径500m以内)
上記①②③④のうち、発達障害者家族がご迷惑をかける可能性が最も高いのは①です。その次にトラブルなどを引き起こす可能性があるのが②です。③についてはよい人間関係が構築できれば、我が子の安全確保や社会性の向上に役立ちます。
よって、しっかりと人間関係を構築するべき順番は①>②>③>④になります。それゆえ、本記事では前半は①のお隣さんとのお付き合いの仕方を中心に、後半に②と③に触れます。
「ご近所さんへ笑顔でご挨拶」が基本だが、意外とできない!
ご近所さんの中でもお隣さんとお向かいさんとは比較的会うことが多いと思います。そんなとき、こちらからご挨拶することが基本になります。
そのとき、笑顔であればベターなのですが、これが意外と難しいのです。もちろん、それが自然にできる方もおられるでしょう。
それでも、発達障害者家族家族であることをカミングアウトした時からしばらくの間は、ご近所さんと会った瞬間に微妙な緊張感のようなものがどうしても出てしまうという人もいるかと思います。
人によっては、普段から騒音や大声などでご近所さん(特にお隣さん)にご迷惑をかけている場合、「どうしても後ろめたさというか、申し訳ない気持ちが先走ってしまって、笑顔を作る余裕がない」ということもあるかと思います。
実際、私はそうでした。一方、妻はもともと社交的で大雑把な性格なのでいつもと変わらずご挨拶ができているようでした。
私自身は営業職ですので、お客様と接するときには笑顔であることが身についているはずなのに、ご近所さんと自然な立ち振る舞いで話ができるようになるまで数ヶ月はかかったと思います。
私のようなタイプの方でも、ご近所さんと何度が会ううちにだんだん慣れてきて、当初の緊張感のようなものはだんだんと薄らいでいきました。ちなみに、私は練習の一環として、自宅で「ご近所さんとあった時は笑顔でご挨拶」と数回呟いてから外出していました。
でも、安心してください。とりあえず、笑顔でなくても、自分からご近所さんに声かけができればOKです。定期的に挨拶を継続していれば、だんだんと慣れてきますから。
お隣さんへの「さりげない声かけ」は重要!
さて、「おはようございます」「こんにちは」「こんばんわ」など決まりきったご挨拶だけではご近所さんとの距離を縮めることはできません。その後に、ちょっとした会話が続くとよいですよね。
もちろん、「暑くなりましたね」「昨夜はお孫さんがいらっしゃってましたが、かわいいですね」など天気やご家族のことを話題にしたりするだけでも効果的です。
あるいは、発達障害の話題をすることができれば、日頃のわだかまりのようなものを払拭するチャンスでもあります。
例えば、次のようなパターンです。
①「子供が何かご迷惑をかけていませんか?」と率直に伺う。
②「子供のピアノの音がご迷惑になっていませんか?」と尋ねてみる。
③「先日は息子が夜中に大声を出してご迷惑をおかけしました。」と謝罪する。
④「パトカーと消防車がやってきたので、びっくりされたでしょう。実は、子供がパニックになりまして、・・・・」と経緯を説明する。
⑤ 「時々、娘の泣き声や大声が聞こえているのではないかと気にかけているのですが、ご迷惑になっていませんか? あ、やはりそうでしたか。申し訳ありません。実は、娘は発達障害でして・・・・」
「子供がご迷惑をかけて申し訳ない」という、発達障害者家族としての意思表示をしっかりすることがまずは大事です。
謙虚に低姿勢で接していれば、やがてご近所さんから子供の言動や発達障害の特性について質問をしてもらえることがあります。
その時は正直にありのままを説明するのがよい結果を招くことが多いように思いますが、あまり専門的なことや子供のプライバシーの詳細は話さない方がよいかもしれません。
このような機会を通じて、ご近所の方々に発達障害の特性を正しく理解していただくことができれば、自分たちもますます暮らしやすくなります。
さらには、長期的に見れば、地域全体の発達障害リテラシーが高まるきっかけにもなります。
もちろん、「ご近所さんに対して終始ペコペコするべき」という意味ではありません。立ち振る舞いとして穏やかで謙虚である方が、少なくともご近所さんとのトラブル予防には有利だと思います。
なお、上記①②③④の声かけについては、やはり事前に発達障害者家族であることをカミングアウトしておいた方が、ご近所さんからの理解を得やすいでしょう。
【私の経験】
私自身は一軒家に転居して2年後にまずはお隣さんに発達障害者家族であることをカミングアウトしました。その経緯は次のとおりです(2022年3月12日の投稿記事でも触れています)。
① 転居当初から、子供の泣き声と妻の怒鳴り声がお隣さんに聞こえているな、と感じていました。ある時、右側のお隣さんの窓の雨戸がずっと閉められていることに気づきました。
「やはり騒音でご迷惑をかけているな」と確信しました。お隣さんに出会ったときに、「いつも子供が騒がしくて申し訳ありません」と何度が謝罪しましたが、カミングアウトはできませんでした。
② 転居して1年後、左側のお隣さんと会ったとき、「お宅は大丈夫ですか? いつも子供が泣き叫んでますよ!」と私に教えてくれました。
このとき、子供が発達障害であることを打ち明けようと一瞬思いましたが、できませんでした。
③ 転居して2年後、息子がパニックになり、消防車1台とパトカー1台が自宅にやってきました。この事件をきっかけに漸く、左右と後方のお隣さんに息子が発達障害(ADHDの特性も簡単に説明)であることを最小限に情報共有する形でカミングアウトしました。
人付き合いが苦手な方はどうすればよいか?
私が、発達障害の友人からご近所付き合いについて相談を受けたときのお話です。
その友人はASD(自閉症スペクトラム障害)とADHD(注意欠如・多動症)の傾向があり、人付き合いがとても苦手で挨拶をすることさえも億劫という方でした。
彼は奥さんと発達障害のお子さんが一人いらしゃる4人家族です。彼の場合、ご近所さんから挨拶をされると返答できるのですが、自分の方から声かけをすることができません。
また、ゴミ出し、共有スペース・公園の掃除、自治会が運営するイベントなどに参加することもできないようです。
私の回答は次のとおりです。
① 無理をしなくてよいですよ。できる範囲でいいですから。それでも、挨拶など声をかけられたときは、誠意をもって返答しましょう(無視は絶対にダメ!)。
② 努力目標として、ご近所さんの中でもお隣さんとお向かいさんには挨拶はできた方がよいね。
③ 近所の子供(我が子の学校友達)が家に遊びにきたときは、しっかりおもてなし(例:ジュース・お菓子)してあげてね。
④ 自分自身が大声を出さないように注意してください(例:子供を叱るときなど大声で怒鳴らない → 子供ではなく、親の大声でお隣さんに迷惑をかけていることがあります)。
⑤ ご近所さんにご迷惑をかけた時は、必ず謝罪に行ってください。そのまま放置すると、大きなトラブルに発展したりすることもあります。そうでなくても、何らかのしこりが残りこともありますからね。
ご迷惑をかけたら、速攻で謝罪に行く!
ご近所さんへのご迷惑をかけたら謝罪することは当然として、その迷惑の程度に応じて謝罪の仕方も異なります。
一概には言えませんが、社会通念上および常識的な観点から相手方がかなり不快に感じるであろうレベルあるいは器物破損などで経済損失が相手方に生じた場合という場合は、誠意を示して謝罪のうえ、与えた損害に対して相応の償いをすることなります。
具体的には、発達障害者家族の側がご近所さんにご迷惑をかけた代表的事例としては、発達障害児に起因するパ3ターンと発達障害児の保護者に起因するパターンがあります。
● 主に発達障害児に原因がある場合
① お隣さんに対して騒音でご迷惑をかける(例:発達障害児の大声・泣き声・暴言あるいは音響機器や楽器の音量によって隣人が睡眠不足に陥りうつ病を発症)。
② アパートまたはマンション住まいの発達障害児(ADHD)が室内を飛び跳ねたり走り回ったりして、下の階の住人に迷惑(ドンドンという物音と振動)をかける。
③ お隣さんの敷地内へ物やゴミを投げ入れ
④ が子がご近所の幼児や児童・学生に対して加害または暴言
⑤ 発達障害児のパニックによる家出・逃亡・深夜の徘徊にて行方不明(例:子供が小学生であるときまたは自殺の恐れがあるときは大掛かりな捜索になる可能性がある)
● 主に発達障害児の保護者に原因がある場合
① お隣さんに対して騒音でご迷惑をかけた(例:発達障害児の親の怒鳴り声あるいはテレビや音楽の音量)。
② 悪気はないが、まれに社会性・協調性に欠ける言動がある(例:挨拶ができない、ゴミ出しの分別・時間・場所などルールを守れない、公園や河川の掃除・定期集会など地域の共同活動に不参加、連絡書類の回覧が滞留、迷惑駐車、住居周辺が汚いなど)。
いずれにせよ、大事なことはご近所さんにご迷惑をかけてしまったことが明らかになった段階で、とりあえず謝罪に伺うということです。
ご近所さんへの迷惑の原因が主に発達障害児にある場合
● 発達障害児による騒音の事例
程度の差こそあれ、ご近所さんトラブルの中でも騒音問題は比較的多いです。発達障害の特性の一つとして、「他人の立場や気持ちが理解しにくい」という点が挙げられます。
そのため、発達障害児の中にはお隣さんに迷惑をかけているという自覚すらないことがあります。
また、発達障害児が中学生や高校生の場合は生活リズムが不規則であることも多く、親や兄弟姉妹に対する暴言(怒鳴り声)や泣き声、深夜に電話の話し声、楽器など音響機器の音量が外に漏れてお隣さんの迷惑になることがあります。
ちなみに、ピアノやギターの演奏あるいは高性能スピーカーなどは音量調節していてもお隣さんに音が漏れることがあります。
特にASDの方は他人の感覚や気持ちがわからない傾向がありますので、音量をどれくらいに調整したらよいかは保護者が指導してあげる必要があります。。
当然のことながら、発達障害児のご両親はその状況を認識しているはずで、我が子に対して再三の注意喚起をしているはずです。
お住まいが築10年以内のマンションであれば割と防音対策が施されていることが多いですが、古いマンションですとそうではありません。また、木造の一軒家の場合はマンションよりも音が漏れやすくなります。
両親が正しく子供を指導する必要がありますが、発達障害児が精神不安定な時や癇癪を起こしたときは止むを得ないことがあります。
とりあえず、大声・泣き声・怒鳴り声など騒音防止策の応急処置として、ペアガラス仕様の窓や防音カーテンの設置をオススメします。
逆に、あなたが発達障害者家族のお隣さんで困っておられるようでしたら(発達障害者本人またはご家族の方に複数回お願いしても改善されないとき)、あなたの側でも同様の対策(イヤーマフ・高性能ワイヤレスノイズキャンセリングイヤホン)を施してみてはどうでしょうか?
もちろん、「なんで被害者の私がそんな負担をしなければいけないのか」と腹立たしい気持ちはよくわかりますが、障害者側を説き伏せるよりも自分の側で防音対策を講じることが現実的な解決になることが多いです。
● アパートまたはマンション住まいの発達障害児(ADHD)が室内を飛び跳ねるドンドンという物音と振動
騒音迷惑の中でも、かなり深刻なケースです。ぶっちゃけ、発達障害児(ADHD)が住む室の下の階の住民はたまったものではありません。深夜や早朝であれば、不眠の原因にもなりかねませんが、これは割とよくある迷惑事例です。
この問題の本質的な解決は、まずは発達障害者家族が事の重大さを認識することから始まります。お隣または下の階の住人から苦情を受けて、初めて気がつくというケースが多いですね。
ぶっちゃけ、被害者にとっては自力ではどうすることもできず、「発達障害者家族が転居するか」あるいは「防音対策を講じるか」のいずれか以外に解決法はありません。
一方、発達障害者家族の立場からすれば、賃貸マンションであれば転居することも選択肢の一つですが、持ち家の場合はそうはいきません。
実際、発達障害者家族の中には、自己負担で大掛かりな「床面・壁面の防音工事」をしている方もおられます。
そこまで金銭的な余裕がない方は、少なくとも衝撃吸収防音マット(厚み最大級の20mm)を台所と寝室以外の部屋と廊下に敷き詰めるなどの対策をすることが必要です。この方法でもドンドンという衝撃音はかなり小さくなります。
● 発達障害児のお隣さんの敷地内へ物やゴミを投げ入れ
「ゴミ捨てが面倒なので衝動的に窓からゴミを放出してしまう場合」あるいは「お隣さんから騒音(乳幼児の泣き声・話し声・テレビの音・音楽など)や匂いなど不快なことがあるとその腹いせにやってしまう場合」があります。
このような行為は親が目撃していているわけではありませんので、お隣さんからの苦情を受けて初めて気がつくということも多々あります。
ですから、子供にはそのようなことをしてしまったときは親に正直に申告するように前もってしつけておくことは非常に重要です。
【隣人同士の人間関係が修正不可能なほど深刻になってしまった事例】
人から聞いた話なのですが、ある一軒家の家族の大声やテレビの大音量によって、そのお隣さんが睡眠不足に陥りうつ病を発症した事例があります。これは裁判になったとか、ならなかったとか、定かではありませんが未解決らしいです。
このケースは隣人に明らかな健康被害が発生したわけですから、関係性を修復することは極めて難しいのではないでしょうか? これから先もお隣同士で生活していくのかと思うとそれだけでも相当のストレスです。
実際、裁判になった事例も多数あります。裁判になってしまうと判決が出ても実行される保証はなく、仮に一定の解決ができたとしてもその後に良好な人間関係を築くことは非常に難しいです。
● ご近所の幼児や児童に対して加害または暴言があった事例
このケースは特にADHD(注意欠陥・多動性障害=注意欠如・多動症)の方に割と多いのではないかと思います。なぜなら、ADHDの児童は感情のコントロールが難しく、すぐに癇癪を起こしたり暴言が出ることがあります。さらに、言葉よりも先に手が出てしまうという傾向がある児童もいます。
もちろん、「暴言や暴力は絶対にダメ」と何度もしつけていますが、それでもなかなか改善されないことが多いと思います。
さて、実際の加害が起こってしまったら、どうすればよいでしょうか? 被害者の児童のご両親からクレームが直接来る場合もありますし、本人が自宅に帰ってきてその経緯を自ら説明する場合の2パターンがあります。
私の経験上、被害児童の怪我の程度が軽傷である場合、きちんと謝罪して無難に解決する方法がありますので、ご紹介します。その手順は次のとおりです。
① 本人から経緯を詳細に聞き取り、学校に報告する。
② 学校を通じて被害児童にも聞き取りをしてもらい、事実関係を確認する。
③ 学校の担任教師らが仲介する形で、当人同士を仲直りさせる。
④ 学校から被害児童の保護者に連絡をしていただき、謝罪日程などを調整する。
⑤ 見舞いの品を持参して被害児童のご自宅を訪問して、謝罪する。
もちろん、被害者のご家族とご近所で互いに顔見知りである程度の人間関係ができていれば、学校を通さなくても加害者側の謝罪または当人同士の話し合いで解決することもあります。
被害者側にも非があるのかどうか、または加害者と被害者の力関係によっても双方の責任負担の割合は変わってきますが、被害者が加害者よりも低学年であれば被害者に非があったとしても加害者側に多くの責任があるだろうと思います。
この考え方は法的な観点(例えば損害賠償裁判になった場合)からも言えますので、注意が必要です。
【我が家の事例】
我が家では子供2人が発達障害ですが、特にADHDの特性が強い息子が小学生の頃はご近所の児童とのトラブルが絶えませんでした。具体的には次のとおりです。
・ 息子が小学4年生の時に6年生の女子を田植え直後の田んぼに突き落とした(被害者宅にに謝罪に行きました→その後に学校に報告しました)。
・ 息子が小学3年生の時に同級生の女子と喧嘩して泣かしてしまった(学校を通じて当人同士を謝罪させました→ママさんルートを通じて被害者に謝罪しました)
・ 息子が小学4年生の時に学校内で小学2年生の女子(ご近所の方)に物を投げつけたが当たってはいない(学校に被害者の保護者から怒りの大クレームがあり、一時は裁判沙汰になりました → 学校にうまく調整してもらい、後日に被害者宅に謝罪に行きました)。
● 「発達障害児が家出・逃亡・夜の徘徊にて行方不明」の事例
発達障害児がパニックになって、衝動的な危険行為・家出・逃亡・深夜に徘徊をする場合があります。このパターンは情緒障害のあるADHDの子供に多い傾向があります。
我が子の衝動的な危険行為に対しては、親が体を張ってでも子供の暴走を食い止めなければならない場面があります。どうしても無理であれば、躊躇することなく警察に助けを求めることが必要です。
この「躊躇なく」を日頃から両親が意識していること必須です。なぜなら、最悪の場合、大事故になることがあるからです。
このうなケースについては、そのこと自体がご近所さんに直接的にご迷惑をかけるというよりは、「警察の初動捜査などの対応でご近所の皆さんにお騒がせしてしまう」という類の事例です。
一方、発達障害児の我が子が癇癪(パニック)を起こして、家出や逃亡(学校からの脱走も含む)をしてしまったこともあります。
逃亡が昼間であれば学校関係者や友人などに協力を得て自力で捜索することもできますが、深夜の徘徊(不眠によるストレスや精神不安定による興奮)や深夜になっても我が子が帰宅しない場合は、状況はより深刻になります。さらに、自殺の可能性がある場合は事態はより切迫します。
このような事態になれば、当然のことながら、警察に通報して捜索願いを出すことになります。このとき、かなりの規模でご近所と学校周辺の捜索が始まります。場合によっては、検問することもあるようです。
一部のご近所さんや学校関係者に我が子の捜索を手伝っていただくこともあります。そんなときは、多大なご迷惑をかけてしまうことになります。
ちなみに、息子が高校1年生のときに、妻と喧嘩をして癇癪を起こし、「自殺する」と言い残して逃亡しました。深夜12時を過ぎても見つからず、警察の協力を仰いて大捜索となりました。
このとき、自宅前にはパトカー2台が到着し、複数の私服警官が自宅にやってきました。さらに、自宅周辺の幹線道路には一定間隔でパトロールが開始されました。
発達障害児であること、自殺願望があること、深夜であることの3つの条件が揃うと警察としても緊急性や優先順位が高まるということのようです。結果的に、ご近所さんの多くにお騒がせすることとなってしまいました。
ご近所さんへの迷惑の原因が主に発達障害児の保護者(ご家族)にある場合
● 保護者による騒音の事例とその背景にある家庭事情
家庭から漏れる騒音の問題は発達障害者家族に限ったことではなく、一般のご近所トラブルとしてもよくあることです。というよりも、ほぼ全てのご家庭で起こりうることなのです。
発達障害児の子育てに慣れない保護者の場合は、精神的なストレスが原因となって本人も自覚がないままに、騒音(子供を叱る声・怒鳴り声、夫婦喧嘩の声・飲酒や宴会に伴う大声)の頻度や程度が相対的に大きくなることがあります。
その背景として、具体的には次のようなケースがあります。
① 発達障害児が幼児(0〜7歳未満)である場合
② 第一子が発達障害児である場合(子育て自体が未経験)
③ 保護者が発達障害児の特性を十分に理解できていない場合
④ 核家族の場合(祖父母などの協力が得られない)
⑤ 夫婦間で発達障害児の教育方針が合わない場合
通常の子育てでも初めての場合は体力的にも精神的にもかなり大変ですよね。ましてや、子供に発達障害があった場合は子育ての困難さとストレスは何倍にもなります。
上述の①②のとおり、子供が第一子で幼少であれば、手探りの試行錯誤が続きます。しかも、「我が子の様子が何かおかしい、他の子とはちょっと違う」と違和感を感じていたとしても自力で答えを見つけることはなかなかできません。
また、発達障害児との診断を受けたとしても、上述の③のとおり、そのショックや発達障害特性の理解不足から、強いストレス状態になったり精神的にとても辛い状況に陥ることがあります。
さらに、上述④のように、核家族で祖父母やお手伝いさん(ベビーシッター)などの支援者や協力者がいないご家族では、ママさんは孤独と不安でいっぱいになるでしょう。
このような状況で保護者はますます追い込まれ、我が子への適切な対応ができず、大声で叱ったり、怒鳴ったりしてしまうのです。これが行き過ぎると虐待になります。
さらに、子育てや療育に関して夫の協力が得られなかったり、夫婦間で子育て方針が異なると摩擦が起こります。そうしますと、自ずと夫婦喧嘩が勃発し、互いに大声で激しく言い合うということが起こります。
以上が、騒音の原因と経緯です。この問題の本質は、「本人はテンパっていますので、自身の大声がお隣さんにご迷惑をかけているということに気づきにくい」という点です。
それでは、どうすればよいのでしょうか? 鍵は「外部の支援サービス(保育園・学校・発達支援センター・病院・訪問看護など)を徹底的に利用すること」です。困りごとや辛いことを躊躇なく外部機関に相談することが非常に重要です。
そうする中で、他人からの指摘を通じて、自身の問題点に気づかされることが多いと思います。この問題は非常に奥が深いので、詳細は別途記事にする予定です。
● 発達障害者の保護者が社会性・協調性に欠ける事例
これは必ずしも発達障害者家族に限ったことではありません。モラルやマナーにルーズなご家庭で多い問題です。ご自身が「性格的にそのような傾向があるかも?」と思う方は、ちょっと注意してくださいね。
具体的には、上述のとおり、挨拶ができない、ゴミ出しの分別・時間・場所などルールを守れない、公園や河川の掃除など地域の共同作業に不参加、連絡書類の回覧が滞留、住居周辺が汚いなどです。
発達障害者家族に対して偏見を持っているわけではありませんが、あえて勇気を持って申し上げますと、「ご両親に発達障害の傾向がある場合は地域のルールが守れなかったり、協調性に欠けた言動が見られること」があります。性格特性によって言動の傾向を分類すると次のようになります。
① ASD(自閉症スペクトラム障害)傾向のある方
・挨拶ができない(人見知り)
・公園や河川の掃除、定期集会など地域の共同活動に不参加(人との関わりや集団行動が苦手)
② ADHD(注意欠陥・多動性障害=注意欠如・多動症)傾向のある方
・ゴミ出しの分別、時間、場所などについてのルールを守れないこと
・公園や河川の掃除など地域の共同作業に不参加
・町内回覧板(定期連絡書)が滞留
・迷惑駐車
実際、本人には悪気がなく、地域のルール厳守に対する意識が低いだけのことも多く、隣人から注意を受けると改まることもよくあります
ただ、本人にそのことを指摘してあげないと自力で解決できないこともありますので、そのような時は自治会役員の方やご近所さんから注意されることがあるかもしれません。
その時は、しっかり謝罪して、言動を改めるようにしましょう。どうしてもできないときは、予防策として「自宅の玄関近くの壁やトイレのドアの内側や壁に地域ルールを書いたメモを貼ったり、カレンダーに書き込んだりする」と意外に効果的ですよ。
スクールガードさん・PTA役員さん・自治会の役員さんと仲良くなろう!
ご近所さんの中には、スクールガードさん、PTA役員さん、自治会の役員さんが少なからずいらっしゃいますよね。彼ら彼女らと顔見知りになり、仲良くお付き合いすることをオススメします。
できれば発達障害家族であることをカミングアウトして、我が子の顔と名前を覚えてもらえれば、我が子の安全確保に役立ちます。具体的には次のようなケースです。
● スクールガードさんの場合
発達障害児の中でもADHD(注意欠如・多動症)の児童は急に飛び出したり、走り出したり、信号無視したりしてしまう可能性があります。また、側を走る車・バイク・自転車に気付かないことがあります。
そのような発達障害特性から交通事故になりやすいため、スクールガードさんに顔を知ってもらえればより注意深く見守っていただけます。
● PTA役員さんの場合
ご近所のPTA役員さんのよいところは、学校の事情と地域の事情の両方を把握していることです。そんなPTA役員さんに我が子の顔と発達障害特性を知ってもらえれば、学校と自宅との間で発生する問題を解決したり予防したりするうえで役立つことがあります。
実際、ADHDの児童が学校から脱走していなくなった捜索において協力していただいたことがありました。そのPTA役員さんは学校と自宅の間周辺の地理や通学路に詳しいので、児童の脱走後の経路について直感的に目星がついたようでした。
日頃からママ友達として交友があれば、ベターです。もちろん、PTA役員でなくても、ご近所さんでママ友達(例:子ども同士がクラスメート)がいるとさらに心強いですね!
● 自治会の役員さん
自治会の役員さんに発達障害者家族であることをカミングアウトして仲良くなっておくと、自治会の会合やイベントのときに欠席したり他の方に役割を替わってももらえたりするなど柔軟に対応していただけることがあります。
もちろん、毎回というわけではありませんし、明らかな特別待遇というわけではありませんが、発達障害児を育てることの困難さを理解していただけると色々な面で支援してもらえます。
ご近所さんに仲の良いママさん友達がいるとベター!
ご近所さんとのお付き合いや悩み事について、ちょっと愚痴をこぼせるような友人がいるとストレスがかなり緩和されることがあります。
特に女性の場合、現実的な問題の解決にならなかったとしても、他人に話を聴いてもらえるだけで、心が落ち着くという方も多いようです。実際、「心の内に溜め込んだ鬱憤を吐き出す」という効果があります。
その役割を担えるのは、ご近所のママさん友達ではないでしょうか? ご近所のママさんですと、特に利害関係や上下関係もなく、地域や学校教育の実情にも精通しているから、共感してもらえるという利点があります。
必ずしもママさん友達でなくてもよいですが、ご近所付き合いの悩みを率直に話せるような友人がいると、精神安定の面で随分と違いますよ。
地元の行事(運動会・お祭り・こども会のイベント等)へ参加するべきか?
地元の行事への参加は、定期的なご近所付き合いの要かもしれません。ですから、できれば参加した方がよいのですが、発達障害児(小学生)の特性によっては慎重な対応が求められることがあります。
発達障害の中でもASD(自閉症スペクトラム障害=アスペルガー症候群)の児童の場合、多数の児童との協調が困難であったり、多数の人との接触を好まないことがあります。
また、ADHD(注意欠如・多動症)の児童の中には、運動会で出番を待ちきれなかったり、競技のルールを破ったり、途中で離脱したりすることもあります。
ですから、「発達障害である我が子が楽しいと感じれるかどうか」を基準に参加を検討するとよいと思います。
ただし、実際は子供の方から「参加したい」「おもしろそう」などと言ってくれることはまずありません。特に子供が小学低学年のときは、まずは家族みんなでお祭りや運動会を見学するところから始めるのがよいかもしれません。
ちなみに、うちの息子(ADHD)と娘(ASD)は人見知りですので、そもそも子ども会の活動に参加したいという気持ちがあったわけではないですが、近所の友達から誘われて自然と参加するようになりました。
でも、実際に参加してみると集団行動が苦手な我が子ながら、運動会ではマジで一生懸命に取り組んでいたことに驚かされました。本人曰く「割と楽しかった」とのことです。それを契機に友達との仲も深まったようです。
学校では特別支援学級に通っていますから、普通学級の生徒との交流はどうしても制限されてしまいます。
インクルーシブ教育をモットーにして発達障害児と定型発達児との交流を盛んに実施している学校もありますが、多くの学校では運動会など一致団結するような集団行動を一緒にやれる機会は少ないのではないでしょうか?
そういう意味でも地元の運動会やお祭りへの参加は、発達障害児が社会性を培ったり友達の和を広げるうえで有意義だと思います。
【こども会へに入会して、「役員にされると困る」という方へ】
こども会を管轄する地域の人口や組織の規模によっても違うと思いますが、常識的に考えて入会して1年程度で役員に選出されるようなことはないと思います。
どうしても心配でしたら、入会前に役員選出のルールや運営方針などを確認してみてはいかがでしょうか? 過去に入会後1年以内に役員選出(例えば抽選など)という事例があるようであれば、事前に家庭事情を話して選出対象から外してもらえないかを相談することもできると思います。
発達障害児を地元のボランティア活動へ!
発達障害児の特性の一つが社会性に乏しいことです。この問題を解決する方法として、地元のボランティア活動への参加を提案しています。
例えば、公園や河川のゴミ掃除、お祭りや運動会の準備、PTA主催のイベントの準備、こども食堂の準備とお弁当配達などです。
たまたま、私の妻が地元の小学校と市役所の協力を得てこども食堂を運営しています。また、息子が小学生の頃、PTA役員をしていました。
そこで、まずは我が子(ADHD+ASDの息子、ASDの娘)を勧誘して、イベントの作業現場を見学させたりしましたが、参加するまでに至っていません。子供達曰く「興味がないから」とのこと。
どうすれば発達障害児に興味を持ってもらえるかを工夫することが課題の一つです。当然のことながら、「楽しい」「おもしろい」と子供達に感じてもらえなければ到底無理な話ですよね。
それでも、贅沢な期待かもしれませんが、「自分のためではなく、他人のために奉仕する」「人の役に立つ」という社会性を身につけさせる機会になればいいな、と思っています。
保護者のボランティアの方の中には、子供(定型発達)を連れて参加されている方がおられます。親のボランティア活動を手伝う子もいれば、その辺で遊んでいるだけの子もいます。
私はそれを見ていて、子供は親が作業している側でブラブラしているだけ、遊んでいるだけでもいいから、親の側で作業を見ているだけでも発達障害児に何か刺激を与えることができるのではないか、と密かな期待を持っています。
長期的に見れば、発達障害児にとってこのようなボランティアの経験は将来の就労やキャリア形成によい影響を与えると考えています。
もし、発達障害児の親御さんでボランティア活動に興味がある方がおられたら、ときどき子供を連れて行ってみてはどうでしょうか? あるいは、見学だけでもOKですよ。
子供がぐずったらすぐに退散いただいてもいいです。前もってボランティア
ご意見やアイデアがあれば、是非、お願いします。
自力で解決できないほど重大で緊急性のある「不慮の事態」に遭遇したとき、どうすればよいか?
発達障害者家族が生活を営むうえで、ご近所さんへの気遣いは一般の方と比べるとかなり負担が大きいものです。
特にお隣さんへは騒音などで日頃からご迷惑をおかけしている手前、さらなるご迷惑をかけてしまうような不慮の事態になると迷いが生じて適切な判断がでいないということがあります。具体的には次のようなケースです。
① 我が子が11時を過ぎても帰宅しない。
② 我が子が家出した。
③ 我が子が自傷行為をして重傷である。
④ 我が子が家庭内で暴れ出した(器物破損・怒鳴り声・家族への暴力など)。
⑤ パニックになった我が子が屋上や家根上に飛び出した。
⑥ お隣さんの騒音に激昂した我が子がお隣さん宅に向かった。
⑦ 我が子が発狂している。
上記7つのケースはいずれも、ご近所さんへのご迷惑や世間体を気にして、家族内でなんとか解決しようとしても到底無理な場合が多く、対応が遅れると大事故・事件になる可能性があります。
こんなときは躊躇せずに警察・消防署・救急車を呼びましょう。
ご近所さんへのご迷惑を考えるほどの余裕はありません。もう一度、繰り返します。
「どんな時に通報するのか」については、保護者の間で普段からコンセンサスをとっておいた方がよいでしょう。そうでないと、いざというときに迅速な対応ができないことがありますから。
ちなみに、学校関係者および医療関係者にも正直に報告して、我が子の言動やトラブルの内容について情報共有しておくことも大事です。
お隣さんが人間的に難しい方あるいは発達障害への理解が乏しい方のとき、どうするべきか?
このパターンは割と ”あるある” ですが、実際の対応は非常に難しいです。
基本的には、「発達障害の特性」とそれに伴い「ご迷惑をかける可能性の具体例」をできるだけ早めに最小限の内容でカミングアウトしておいた方がよいと思います。
私の経験では、カミングアウトが遅くなればなるほどトラブルに発展する可能性が高いです。
その後は、挨拶など常識的な礼儀は弁えつつ、あえて一定の距離を保ちながらあまり近づかないようにする方が良いかもしれません。
【私の体験】
上述の通り、我が家は我が子が発達障害であることをお隣さんに告知しています。これまで、お隣さんから苦情が来たことはありません。
ただ、息子の騒音がお隣さんにご迷惑をかけていること、それをお隣さんは不愉快に思っていることは事実として間違いないと認識しています。
実際、お隣さんは息子の部屋と向き合っている部屋の窓の雨戸はほとんどしまっていますから、息子の声が騒音になっているのだろうと察しています。
それでもこの3年くらいはコロナの影響もあり、お隣さんは定期的に窓を開けて換気しているようでした。そんな時に限って、息子が精神不安定で大声や奇声を発してしまうことがありました。
すると、お隣さんが怒ったようにピシッと雨戸を勢いよく閉める音が私の部屋にも響きました。このパターンは幾度となく繰り返されています。
こんな時、「お隣さんには本当に申し訳ないという気持ち」と「息子を不憫に思う気持ち」が合わさって、かなり凹みますね。
一応、防音のため息子の部屋はペアガラス窓にしていますが、息子は窓を開けた状態で大声を出していることがあるようです。息子には何度も注意しますが、ADHDの特性上、窓を開けていることすら忘れてしまうので、困ったものです。
「騒音対策」のおすすめグッズ
● お隣さんに騒音迷惑をかけないための対策 → 防音カーテン(自宅の窓に簡単に設置できる!)
● マンションにお住まいの方で、下の階の住人に騒音迷惑をかけないための対策(子供が走ったり飛び跳ねたりするときのドンドンという音の緩和) → 衝撃吸収防音マット(厚み最大級の20mm)(クッション効果も抜群なので、子供が転んでも安心です!)
⭐️ 本ページで紹介するグッズの品名(青字で表記)がアマゾンジャパン合同会社の商品販売サイトにリンクしていることがありますが、アフィリエイト広告(アマゾンアソシエイト)は設定していませんのでご安心ください。
参考情報
●【投稿記事】 「発達障害者家族であること」をご近所さんにカミングアウトするべきか?
●【投稿記事】 発達障害児がご近所さんから被る迷惑の事例4選とその対処法
●【まとめ記事】子育て/家事/仕事の両立
●【固定記事】 発達障害者の学歴とキャリアの成功事例
●【固定記事】 発達障害者(知的障害者を含む)のご家族の学歴とキャリアの成功事例
以上
2022年5月14日
マメタ父さん