はじめに
3週間ほど前から2月25日に親友B君(1月18日に息子と一緒に岡山旅行した高校二年生)が我が家に泊まりで遊びにくることが決まっていました。息子はそれが待ち遠しくて仕方がない様子でした。
私達家族も息子を応援すべく、親友B君の寝床用にマットや掛け布団を買い揃えたり(来客用の布団一式はすでにあるのに妻が買ってしまいました)、夕食の献立(たこ焼きセットがあるので、みんなでたこ焼きを作りながら楽しもうという作戦を妻が準備)を考えたりしていました。
ちなみに、B君は息子の唯一の親友で、精神疾患があります。
2022年2月24日:親友が泊まりにやってくる25日の前日から息子は待ち遠しくてソワソワ!
● 前日の夕方に漸く自室の掃除開始
一方、息子は部屋の片付けをしなければならないと焦りつつも、何もできないままB君訪問前日の24日になりました。
息子は掃除を始めてしなうと部屋の隅々まで完璧に綺麗にしたいようで、私が使っているハンディタイプの高性能掃除機(ダイソン製)を貸してくれ、と言いにきました。
しかも、部屋の匂いを気にした息子は窓を全開にしていました。看護師さんに時々指摘されていることを思い出したのでしょう。
これまでのゴミ屋敷が一変、息子の部屋は見違えるようにスッキリしました。
● 友人用の寝床で予行演習
息子は掃除が終わると予行演習とばかり、家具や机のレイアウトを微調整して自分のベットの隣に布団を敷いて寝床を作りました。
「準備はできたかい?」と息子に尋ねると「まあまあ、いいんじゃない」とのこと。ちなみに、ベッドの方が寝心地が良いと悟った息子は「親友B君が息子のベッドに寝て、自分は床に敷いた布団で寝る」と私に言いました。
その後も、息子は独り言を言いながら、部屋と居間と台所を行ったり来たりしながら、終始ソワソワしていました。その日も就寝したのは深夜1時を超えていたと思います。
2022年2月25日:毎日昼過ぎまで寝ている息子が自力で早朝起床!
●息子は早朝9時半に起床
いよいよ25日当日、の朝を迎えました。親友B君は夕方くらいから訪問すると聞いていたのでいつものようにテレワークを9時から開始していました。
9時半くらいになった頃、いつもなら昼過ぎまで寝ている息子が突然起きてきて、バタバタと外出の支度をしてどこかに出て行きました。思わず、絵本「モチモチの木」の豆太の再来か? と思いました(この意味がわからない人は2月6日の投稿記事参照ください)。
「私はもしかして友人が遊びにくる前にどこかで落ち合うのかな」くらいに思っていました。昼過ぎになって親友B君を連れてきました。そして、二人は息子の部屋で楽しそうにおしゃべりをしている様子でした。
午後3時くらいになって、息子が台所に降りてきて、私と妻に「食べるものない?」と訊くから「えー、まだ昼飯食べてないの?」ということになって、息子はお金をもらうとすぐに親友B君の分も合わせてコンビニにお弁当を買いに行きました。
● 夕食はみんなでたこ焼き作り
夕食では、息子が親友B君をおもてなしすべく、ダイニングに親友B君を呼んでたこ焼きを作りながらワイワイガヤガヤと楽しく過ごしました。
その後、二人は息子の部屋で終始楽しそうにお喋りしながら、途中でコンビニに行ったりしつつ、深夜1時過ぎに就寝したようでした。その日の息子は、終始なごやかでした。
2022年2月26日:早朝から息子が台所でゴソゴソ?
● 息子は早朝7時に自力で起床
翌朝7時過ぎに息子だけが起床してきました。
息子は洗顔や歯磨きをしないまま台所に直行して、何やらガチャガチャやっているようです。食器のぶつかる音、包丁のトントンという音、電磁レンジのチン音、「あ、う・・・、ヤバイ!」という息子の声が聞こえてきました。「息子は朝食を作っているな」と私は直感でわかりました。
一瞬、息子の調理を手伝ってやるべきかと悩みましたが、あえて何もしませんでした(👨寝たフリをしていました)。そもそも、二人ともゆっくり9時くらいまでは寝ているだろうと思い込んでいたので、びっくりです。
● 親友B君と楽しく朝食
8時くらいになって、やっと朝食が出来上がったのでしょう。息子は親友B君を起こしに自分の部屋に戻ってきて、親友B君に朝食ができていることを告げました。親友B君も寝起きがよくて、起きてから間も無く息子と会話しながら楽しそうに朝食を食べていました。
食べ始めて30分もしないうちに、二人はバタバタと身支度をして、9時前には出て行きました。最初は、息子がB君を最寄り駅まで見送りに同伴したと思っていました。
ところが、しばらくしてB君の荷物が我が家に残してあることに気がつきました。それでも、せいぜい「二人は散歩がてらに近くの公園またはカフェにでも行ったのだろう」と思っていました。
《後日談》
翌日、息子に朝食メニューを聞いたところ、「トースト、ハムエッグ、トマト・レタス・キュウリのサラダ、スープの手作りオリジナルフルコース」と自慢げに答えていました。
● いつもの食べこぼしがない!
さて、朝食の後片付けは私の仕事ですが、食器を流しに持っていこうとした時、不思議なことを見つけました。今回に限り、息子のテーブルの上とすぐ下の床には食べこぼしが全くなかったのです。いつもなら、息子が食事した後のテーブルの周りには食べこしがポロポロと少なからず落ちています。
偶然かもしれませんが、「こんなこともあるもんだ」とびっくりしました(👨ぶっちゃけこんなことはたぶん初めてではないかな)。しかも水道の蛇口もしっかり閉まっており、ガスも電気も消してありました。
息子は別人? 少なくとも「親友B君へのおもてなしスーパーマン」と変貌したのでした。
● 夜9時に二人が帰宅!
昼を過ぎても二人が帰ってこないので、ちょっと心配していました。夜の9時過ぎになって、漸く2人が帰ってきました。
二人は互いにお礼を言い合って、最後に親友B君が「おやすみ」と言って我が家を出て行きました。いつもの息子なら親友B君を徒歩20分の最寄駅まで付きそうところ、今回はそうしませんでした。
息子に「親友B君を駅まで送らなくていいのか?」と声をかけると、息子曰く「もう歩き疲れてグロッキー」とのことでした。
その後、息子は風呂に入ってちょっと夕食をとっていました。11時くらいに親友B君と電話で少し話していました。楽しそうでした。その夜、息子は12時には就寝しました(👨さすがに息子も疲れていたのだろう)。
息子にとって親友B君へのおもてなしは大成功に終わりました。
2022年2月27日:本日、いつもの朝寝坊マメタ息子に戻りました。
案の定、27日からはいつもの朝寝坊の息子に戻ってしまいました。それでも、11時くらいに起きてきて軽い朝食をとった後、午後2時くらいまで二度寝していたようです。
今回も絵本「モチモチの木」の主人公「豆太」と同じパターンでした。
その後、3時くらいに親友B君と楽しそうに電話で話をしていましたから、今回の件ではトラブルもなく今もなお仲の良い二人のままのようです。ずっといい関係が続くことを願っています。
息子特有の価値観
これまで息子は私達家族のために自発おg的に何かをするということはありませんでした。教育的な試みで家事を手伝ってみないかと誘ったりしても全く興味を示しませんでした。また、息子は幼少時から妹に対しても遊んであげたり労ったりすることはほとんどありませんでした。
そんな息子が友人のために朝食の準備をするなんて全くの想定外でした(このとき、親友はまだ寝ています)。そもそも、毎日昼過ぎまで寝ている息子が自発的に7時に起きるなんて想像もできませんでした。
それだけではないです。実は親友B君のお泊まり訪問の日程が2月25〜26日と決まったことから、念願の簿記試験(2月27日)を断念しているのです。日程は重複していないので受験は可能なのですが、息子曰く「親友B君とのお付き合いに集中したいから」という理由で簿記受験は幻となりました。
この息子の価値観を皆さんはどう思われますか? 少なくとも常人であれば、親友B君の訪問日程を変更してもらうのではないでしょうか? 簿記試験の機会は4ヶ月に1回ですから、次回の受験は6月まで待たねばなりません。
私は息子に2回くらい「本当に簿記試験はキャンセルしていいのかい?」と確認しましたが、息子は「それでよい」と返答したのでその通りにしました。息子の価値観としては、「親友B君へのおもてなしが最優先」だったのです。
結局のところ、私は息子の気持ちを何よりも尊重したのです。
私達家族が息子のためにできること
「息子が上機嫌だと何がいいか」と言うと、とにかく家族みんなが平穏です。「簿記受験ができなかったことは残念」と今だに感じている私の考えが間違っているのかもしれません。親友と楽しそうに話している息子の顔を見ていると、「これでよかった」のだと思っています。
これからも息子には常人とは異なる行動パターンや意思決定が度々起こるでしょう。私は次の3つを何よりも大切にしています。
① 息子の気持ちを最優先すること
② 息子に無理をさせないこと
③ 家族総出で息子に協力すること
参考情報
●【まとめ記事】マメタ家の紹介と近況報告
●【まとめ記事】発達障害者の学歴とキャリアの成功事例
●【まとめ記事】発達障害者(知的障害を含む)のご家族の学歴とキャリアの成功事例
以上
2022年2月27日
マメタ父さん