ブログ名”マメタ物語”の命名由来は絵本「モチモチの木」
発達障害者家族のブログに”マメタ物語”と名付けた由来は、絵本”モチモチの木”の主人公の豆太です。その背景は次のような出来事がきっかけでした。
息子(ADHD&ASD)は朝の11時までに起床することはほとんどありません。ところが、2022年11月21日の簿記受験当日の早朝に限って7時に起床して、試験開始9時までに受験会場に着くことができたのでした。でも、その翌日からは毎朝11時以降まで寝ている「いつもの息子」に戻ってしまいました(2021年11月24日の twitter に掲載)。
この一連の出来事が、モチモチの木の物語のあらすじと酷似していることから、私のイメージの中で「息子=豆太」になりました。息子のADHD特性が、モチモチの木の主人公である豆太のキャラクターとそっくりだったのです。
これを機に、発達障害者家族の当事者である我が家で巻き起こる「びっくり仰天の出来事」を総じてマメタ物語と呼ぶことにしました。それに因んで、本ブログでは家族のメンバーを次のとおり呼んでいます。
・我が家 → マメタ家
・息子 → マメタ息子
・娘 → マメタ娘
・妻 → マメタ母さん
・私 → マメタ父さん
絵本 ”モチモチの木” のあらすじ
主人公の豆太(5歳)はモチモチの木が立っている戸外の便所(昭和中期まで田舎では家の外に便所が設置されていることは珍しくありませんでした)に夜中一人では行けず、いつも祖父に付き添ってもらいます。
あるとき、真夜中に祖父が腹痛で倒れて、動けなくなってしまいました。豆太はパニックになり、衝動的に家を飛び出しました。真冬にもかかわらず寝巻きのまま裸足で一人山道を走りながら隣村の医者を呼びに行ったのでした。
医者におんぶされて家に戻ってきた豆太は、「火がついているモチモチの木」を目撃します。ところが、医者からは「木の後ろに月と星が光って雪が舞っているから灯りがついたように見えたんだよ」と諭されます。
翌朝、医者の治療の甲斐あって回復した祖父は「お前は山の神の祭りを見たんだ。モチモチの木にひがついたんだ」と豆太を勇気づけます。
ただ、この時から豆太はいつものように祖父に便所までついてきてもらわないとおしっこができない臆病な子供に戻ってしまいました。
この絵本は斎藤隆介の代表作です。滝平二郎の挿絵が物語を幻想的に演出しています。絵だけを見ても切ないほどに美しい。是非、発達障害者家族の皆さんに読んで欲しい一冊です。
モチモチの木の主人公 ”豆太” は発達障害かも?
私は子供の頃からモチモチの木の絵本が大好きでした。なぜなら、甘えん坊のダメ小僧が一躍ヒーローに変身する物語だからです。
幼少期の私は勉強もスポーツもできず、コンプレックスの塊でしたから、この物語の主人公 ”豆太” に自分を重ねて憧れを抱いていたのかもしれません。
この物語が発達障害の子供をテーマにしているかどうかはわかりません。ただ、豆太には次のとおり「発達障害を暗示させるような特性」があることも事実です。
・異常なほど極端に臆病である。
・5歳になっても全く親離れできない。
・不安が募ると危険を顧みず突発的な行動にはしる。
・幻覚(思い込み?)がある。
私は小学3年生くらいにこの絵本を初めて読んで以来、30年以上が経った今、自らが発達障害児の親となりました。
だからこそ、この物語のじさま(豆太の祖父)が「どうして豆太だけが女ゴみたいにいろばっかりナマッ白くて、こんなにおくびょうなんだろうか」と嘆きつつも豆太を愛おしく見守る気持ちが痛いほどよくわかります。
私はこの絵本を読む度に心が揺さぶられます。数ある絵本の中でも、”モチモチの木” は私にとって特別な物語になっています。
編集後期:株式会社バンダイが販売する「モチモチの木」Tシャツが大ヒット
玩具大手のバンダイ社が販売する「モチモチの木」の絵本表紙をプリントしたTシャツが大ヒットしています。
登場人物の「豆太(孫)」を「じさま(祖父)」が抱きしめる有名な切り絵です。「小学校の図書館の本で真っ先に思いだす」などの懐古や「普通に欲しい」などと購入に前向きな声が相次いでいるとのこと。
そもそもどのような経緯で開発されたのか。バンダイのファッションブランド事業部・モチモチの木Tシャツ開発担当者は3月2日、取材に対し経緯を次のように述べた。
「より多くの人に着たいと思ってもらえるTシャツを企画すべく、より多くの人が知っているであろう作品を模索していた際に、小学校の教科書の作品をフィーチャーすることを思いつきました。そしてその中でも特に印象に残っている作品はなんだろうかと考えた結果、たどり着いたのがモチモチの木です」
引用元:絵本「モチモチの木」Tシャツが売れ行き絶好調 バンダイ担当者「予想していなかった」と驚き、ヒットの要因は? Yahooニュース=配信
小学校の教科書に掲載されている多数の物語の中で、「モチモチの木」が最も印象深い作品として選ばれたということは、この物語には日本人の心の奥深くに浸透するほどの普遍性(何らかの真理を言い当てたもの)があるのかもしれません。
参考情報
●【投稿記事】【エドワード・ゴーリー】”うろんな客”は発達障害がテーマの絵本?
●【投稿記事】マメタ息子(ADHD)が5歳のときに創作した ”怪奇絵本”
●【まとめ記事】発達障害者の学歴とキャリアの成功事例
●【まとめ記事】発達障害者(知的障害を含む)のご家族の学歴とキャリアの成功事例
●【まとめ記事】発達障害に関する参考コンテンツ(書籍・動画・芸術・報道)
以上
2022年2月6日
マメタ父さん